Alexis HIllの個展「Heavy Air」を開催いたします

Alexis HIllの個展「Heavy Air」を開催いたします。

このたびARTS ITOYAで滞在制作中の作家Alexis Hillの個展「Heavy Air」を6月24日(日)に開催いたします。

Alexis Hill アレキシス・ヒルは、米国のニューハンプシャー州ハノーバーに活動拠点を置く版画家です。ダートマス大学にて芸術学部の学士号を2017年に取得、中東研究と美術制作ほか版画を学ぶ。現在は母校の美術制作科に勤務しています。

作品は屋内とその形状、また人物に特化し、抽象さや物々が重なり合う様子と形や表面の質感との関連性を扱います。木版画での制作が主で、シンプルな制作方法で水性と油性のインクを使用します。

以下本人からのメッセージです。
今回の私のテーマといっていい作品とは、糸島のアーティスト・イン・レジデンスStudio Kuraのときから継続しているもの、それは建造物の監察である。

武雄温泉に暮らしてみて、建造物には色があるのだと気が付いた。それは、その土地に生活してみて初めて分かることだろう。

6月は私にとってのシュールな月だった。雨、漂う靄それは、先が見えない、宙に漂っているかのようだった。それに、この雰囲気がどのように都市の建造物と相互作用するのかを知りたかった。

今回のタイトルである“Heavy Air” “重たい雨”とは、蒸し暑く、湿った6月のことはもちろんであるが、私の心を見透かしたようにも思えるのだ。

私の作品では、色の層によって、建物と建物の重ね合うことで生まれる、形や、また空間に、どのような空気が存在するのかを表現した。

私は、靄を通して見る、質量のある色、つまり、人里離れた土地にいるという不安の感情と動揺、私自身に興味はつきないのである。